ニューヨークチェルシーのギャラリーで衣笠泰介個展Trip Taisuke Kinugasa Exhibition開催。2014年12月18日から。
雨が上がったお昼前、いつもの二条城へのランニングコースには、木の葉がヒラヒラと舞い、御池通りの歩道を美しい秋模様に染めていました。観光客で溢れた京都の町にもいよいよXmasが近づいてきます。そんな12月、衣笠泰介個展がNYチェルシーのhpgrpギャラリーroomBで開催されます。
この個展は今年1月にNew Yorkのhpgrpギャラリーで開催されたzeroart現代美術展で衣笠泰介が受賞したことにより、画廊から機会をプレゼントされたものです。その時のニュースと批評文です。
Announcement of award winners
hpgrp GALLERY NEW YORK is pleased to announce of th award winners of the Zeroart
The winner is Taisuke Kinugasa and Yuko Otsuka.
These two artists will be offered an opportunity to have a solo exhibition at the gallery in December 2014 and $500 as a prize.
Also Mizue Hasuo and Enkyo Oguma are awarded a gallery and jury’s special prize.
These two artists will be received $300 as a prize.
Comments from the judge
Dominique Nahas (Independent curator and critic/NY Editor-dART International)
Taisuke Kinugasa Assorted Nuts –oil on canvas
I admired the complex and sensual work Assorted Nuts by Taisuke Kinugasa. The artist takes as subject a prosaic item from the real world: acomestible presentation box of sundry nuts. The artist then proceeds through the alchemy of painting to magicalizes the everyday object through an intensification of surface values and compositional incongruities. Taisuke Kinugasa skillfully weaves together the sensual world of geometry with an equally eroticized world of pure color and painterly energies that does not rely exclusively on a coded system of mimetic to make it felt and known. The result in Assorted Nuts is a convincing work that alludes in a gentle and way to the world of visual appetite and the world of pleasure and consumption if not consumerism. Kinugasa, while applying the emblematic tendencies of Pop Art uses the pictorial surface to scramble a pre-existing code of legibility. Assorted Nuts sustains a double reading. The first is that of near – representation (as it outlines the boxy shapes that forms the interior cavities of the presentation box imprinted with logos and words. The other modality is that of near-abstraction or quasi abstraction in which we see a world where soft geometry is melded with a non-systematic and fluid world that encircles or frames a focused and centralized area. The end-result is that the artist takes into account a regime of resemblance while tethering it to a willful sensuality that seems to overwhelm the pictorial plane itself.
– See more at: http://www.zeroartjapan.com/announcement-award-winners-1/#sthash.aZPrfpz3.dpuf
当時New York在住で、泰介の作家活動を応援してくださっている翻訳家のN・Sさんが、ちょっと難しい批評文を翻訳してプレゼントしてくださいました。ここに掲載します↓
衣笠泰介の「ナッツの詰め合わせ」は複合的かつ官能的な作品である。ナッツの詰め合わせ入りギフトボックスというごく平凡なものを題材に、色彩の強調および構成の不調和により、このありふれた対象を不思議な魅力あるものに描いている。幾何学的配列が官能的な世界に、ピュアな色と絵画的エネルギーという同じくエロチックな世界を巧みに混在させている。後者は、感じとって理解してもらうための模写、というコード化された手法だけには頼っていない。そうして完成した「ナッツの詰め合わせ」は、視覚的な欲望とか、消費主義とまではいかないにせよ、食べる喜びといったものをそれとなくほのめかす力のある作品となっている。衣笠は、ポップアートの象徴的(表象的?)傾向を用いてはいるが、絵画的表面(キャンバスのこと?)の利用で、わかりやすい既存コードにスクランブルをかけている。「ナッツの詰め合わせ」はふたとおりに解釈できる。ひとつは近・具象絵画として。ロゴや文字が入ったギフトボックスの中を仕切っている四角い線などそうだ。もうひとつは近・抽象あるいは準抽象絵画としてで、やわらかな幾何学的配列が、焦点となる画面中心部を縁取るように囲んでいる不規則で流れるような背景と融合しているのがわかる。要するに、衣笠は、似せて描くという手法を踏まえつつも、その手法を意図的官能性とでも言うべきもので制限しているのだ。それは、この画面そのものを圧倒するほどの官能性である。
Dominique Nahas (Independent curator and critic/NY Editor-dART International)
翻訳家のN・Sさんは、スペインに移住されたので、12月のNew York個展を見ていただけないのは、とっても残念だな〜。でもスペインでも以前から泰介作品をPRしてださってるんですよ。無名の作家を後押ししてくださって、感謝しています。N・Sさんは、美しい読みやすい日本語翻訳でたくさんの本を出されています。私は代表的日本人という内村鑑三の著書訳を読んですっかりファンになりました。Amazonで購入できますよ。http://www.amazon.co.jp/代表的日本人-いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ4-内村-鑑三
衣笠泰介の1月zeroart受賞作品 ナッツの詰め合わせ DEEN&DELUCA
今年1月の現代美術zeroart展の模様。いつも泰介がNew Yorkでのグループ展や作品展示をするとき、必ず見に行ってくださる素敵なジュエリーアーティストDozono Marikoさんからいただいた写真です。
hpgrp gallery New Yorkの入っているチェルシー地区のビル。たくさんの画廊がここにもあります。New Yorkのお友達、矢野久美さんが1月のzeroart展に駆けつけ、送ってくれた写真の1枚です。
1月に受賞の知らせを聞いたときは、まさかまさか!と椅子から転げ落ちそうになりました(笑)。でも日本の公募展でしばしばあるように、プロフィールや経歴・作家の背景などは何も関係なく、シンプルに「絵」だけを見て選んでいただけたことが、心底感激でした。
それから10ヶ月がたち、いよいよ12月個展の開催です。オープニングは18日の6時から。泰介&ファミリーと友人たちも参加します。シルクドレス作品でコラボレーションしている立松節子さんもNew Yorkにきてくださいます。New York在住の方や旅行や出張される方、オープニングにぜひお越しくださいませ。
「Trip」 Taisuke Kinugasa Exhibition in New York
2014. 12.18 – 2015.1.16
Opening reception: 2014.12.18. 6pm-8pm
hpgrp gallery New York Space B
529 West 20th St. 2W, New York NY 10011
Tues – Sat: 11am – 6pm
closed on Mon & Sun
closed 2014.12.25-2015.1.5
http://hpgrpgalleryny.com/
t.212.727-2491
f.212.727-7030
日月休み
年末年始休廊
関連記事
-
泉北髙島屋で、Taisuke Kinugasa World 衣笠泰介絵画展 開催中!2017連休 5/3〜5/9まで
全国快晴の中、ゴールデンウィークが始まり、泉北髙島屋では、5月3日から9日まで、Taisuke Ki
-
2017年もオンワード樫山とアート×ファッションコラボ!TAISUKEk×JANE MORE
2017年春も、オンワード樫山と衣笠泰介がアートコラボしたTシャツシリーズの展開が、全国各地百貨店で
-
今日の手描きTシャツ ドロステのチョコレート
今日も朝から5km走って、今日も絵を描きました。今日はアクリル絵の具で、Tシャツに、チョコレートBO
-
衣笠泰介絵画展「Miracle」10月23日まで、週末は溢れる色彩空間で笑顔に!@沖縄 RYCOM ANTHROPOLOGY プラザハウスショッピングセンター3F
清々しく天井の高いギャラリー空間に、明るい色彩が漂う絵画展、プラザハウス3階RYCOM ANTHOL
-
SHIPSから、SHIPS✖️model’s link ✖️Taisukekinugasa 手描きロゴTシャツ
SHIPSから、衣笠泰介コラボの手描きロゴTシャツが発売されました。でザインは3種類、背中に手描きス
-
札幌から沖縄まで駆け抜けた2016。14の個展と新たな企業コラボレーション。
ソワソワと楽しかったXmasも終わり、2016年もカウントダウン。雑用に追われつつ、この1年に開催さ
-
トマトの絵を赤い額に入れました
もうすぐトマトが美味しい季節がやってきますね♪ 小川三条ギャラリーミラクルのすぐ近くにある、八百屋さ
-
2016年2月-3月は、神戸大丸展・銀座巡回個展・表参道LATTEST展ほかでTaisuke Kinugasa展が開催されます。
2月3月は、神戸や東京ほかで衣笠泰介個展やジョイント作品展が開催されます。 お近くの方は、ぜひ各地の
-
ヘラルボニー×衣笠泰介 ②東京・京橋のヘラルボニーのギャラリーで作品展
3/27まで、東京・京橋にあるギャラリー、BAG-Brillia Art Gallery-+2でも、
-
atmos千駄ヶ谷店でUtopia展に参加します!3/26から4/4まで開催!
3/26からの予告です♫ atmos千駄ヶ谷店のギャラリーで開催される atmosコラボアート展 U